ネイリストが使う消毒剤の種類を知ってる?(次亜塩素酸ナトリウム編)
ネイリストが使う消毒剤の種類を知ってる?(次亜塩素酸ナトリウム編)
コロナウィルスの影響で消毒をする機会がとっても増えてきました。不特定多数を接客するサービス業でもあるネイルサロンでは、より衛生管理が求められるようになってきています。JNAが主催する「ネイルサロン衛生管理士」資格を取得した方はご存知かと思いますが、今回は「次亜塩素酸ナトリウム」についてご紹介したいと思います。
次亜塩素酸ナトリウム
次亜塩素酸ナトリウムは、家庭用塩素系漂白剤の「ハイター」の主成分。
<効果のある病原微生物>
一般細菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、白癬菌、カンジダ、B型・C型肝炎ウィルス、HIVウィルス、ノロウィルス、サルモネラ菌、大腸菌など
ネイルサロンで使用される消毒用エタノールや逆性石けんと比べると消毒効果が高いのが特徴です。
<向いている消毒法>
タオルなどの布類、フットバス
<ハイターを使った次亜塩素酸ナトリウム水溶液の作り方>
通常の消毒(0.01%水溶液)
水1リットルにハイター2ml混ぜて使用します。
※時間と共に分解が進み、消毒効果が弱くなるため、希釈後はすぐに使用するようにしましょう。
<取扱い方の注意点>
安価で手に入りやすい消毒剤ですが、取扱う場合注意しなければいけないことがあります。
※金属製の用具は錆びてしまうので使用しない。
※皮膚刺激が強いため、手指消毒には不向き。また扱うときはゴム手袋を装着しましょう。
※酸性の洗剤(サンポールなど)と混ぜると塩素ガスが発生して危険です。
※60°C以上の湯で希釈すると塩素分解が早く効果が弱くなるので水で薄める
<ワイドハイターと間違わないように注意!>
衣料用漂白剤として販売されている「ワイドハイター」は、「ハイター」という名前がついていますが、主成分が異なります。ワイドハイターの主成分は次亜塩素酸ナトリウムではなく、過酸化水素のため、消毒効果は得られないので気をつけましょう。
<次亜塩素酸水と間違わないように注意!>
コロナウィルスの流行により「次亜塩素酸水」もよく見かけるようになりました。
「亜塩素酸ナトリウム」は水で溶かした物で皮膚刺激が強く、スプレーなどで噴霧すると人体にも有害です。
そして「次亜塩素酸水」は食塩水を電気分解して作られる機能水と呼ばれるもので、食品添加物にも指定されている人体に無害な物です。名前はよく似ていますが、使用目的や使用方法が変わるので間違えて使用しないように注意しましょう。
次亜塩素酸ナトリウムは取り扱いに注意が必要な消毒剤ですが、適切な方法で使用すると消毒効果が高い消毒剤です。消毒剤を上手に選んで、ネイルサロンの衛生管理に役立ててください。